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外用薬が効かないときに考えたいこと:乾癬における外用療法無効の定義

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国際乾癬評議会(IPC)が示した新しい考え方

乾癬の治療といえば、まずは「外用薬(ぬり薬)」を使うことが多いですよね。
かゆみや赤みを抑えたり、鱗屑を減らしたりと、多くの人にとって大切な治療のひとつです。
でも、「まじめに塗っているのに、なかなかよくならない」「一時的によくなってもまた出てくる」 ――そんな経験をしたことがある方も少なくないと思います。
そんな中、乾癬の研究や診療に携わるエキスパートの 国際的なネットワークであるInternationalPsoriasisCouncil(国際乾癬評議会/IPC)が、2025年9月に乾癬における 外用療法無効(効果不十分)の定義に関するコンセンサスを公表しました。
これは、どんなときに次の治療へ進むサインと考えたらよいのかを整理したものです。

発表された論文はこちら(英語のみ):
Establishingconsensusondefiningfailureoftopicaltherapyinpsoriasis

「効かない」とはどういうこと?

日本乾癬学会も、2024年7月に発表した全身治療に関するエキスパートコンセンサスの中で、外用薬がうまくいかない状態を次のようにまとめています。

  • かゆみや痛みなどが十分に抑えられず、かつ2種類以上の外用薬による治療を約4週間行ったにもかかわらず鱗屑(かさぶた)が改善しない
  • 2種類以上の外用薬を約4週間使用しても乾癬患者の満足度が低い
  • 症状の増悪により必要な外用薬の量の増加が必要となるか、あるいは1日あたり10~15分を超える塗布時間が必要となる
  • 2種類以上の外用薬による約8週間の治療にもかかわらずPASI>3またはPGA≧である

つまり、「症状が残っている」だけでなく、「満足感が得られていない」や「塗るのが大変である」ことも大事なサインとされています。

世界の専門家が示した目安

PCでは、より客観的な指標として次のような定義を提案しています。

  • 4週間の外用療法を2回(合計8週間)行っても、皮疹がほとんどない状態(BSA<1%、PGA=0または1)に達しない場合。

ただし、これは数値だけで判断するものではありません。見た目には軽そうに見えても、 「かゆくて夜眠れない」「人目が気になる」など、患者さん本人のつらさが強い場合には、 慎重に考える必要があるとしています。

外用薬を続ける? それとも次の治療へ?

外用薬が効いていて副作用も少ない場合は、長く続けても問題ないことがあります。一方で、強いステロイドの外用薬には使用期間の目安があります。

  • ベリーストロングクラスは、4週間を超えて使わない
  • ストロンゲストクラスは、2〜4週間以内にとどめる

この期間で効果が見られないときは、光線療法(紫外線治療)や全身療法への切り替えを考えるタイミングです。 治りにくい部位では、外用療法を補助的に続けることもあります。

「まだ続ける?」と思ったら、相談を

外用薬で調子がよければ、そのまま使い続けても大丈夫。けれども、 「もう少し良くしたい」「これで合っているのかな」と感じるときは、ぜひ主治医の先生に相談してみてください。

治療の選択肢はひとつではありません。あなたの生活のしやすさや気持ちの面も含めて、 一緒に考えていくことが大切です。乾癬の治療は“長く付き合っていくもの”ですが、 「効かない」と感じたときこそ、次の一歩を見直すチャンスでもあります。 焦らず、自分に合ったペースで進んでいきましょう。

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