IFPA Forum Africa 2026に参加しました!
2026年5月7日から9日の3日間、ケニアにて「IFPA Forum Africa 2026」が開催され、当協会からIFPAボードメンバーとして奥瀬正紀、IFPAアンバサダーとして山下織江が参加しました。初のアフリカ地域に焦点を当てた本フォーラムには、世界中から患者団体・医療者をはじめ、WHO(世界保健機関)やNCD Allianceなどの国際機関・関連団体の代表者が集結しました。
「Local strength, united action(地域的な力、団結した行動)」をテーマに開催された本フォーラムの主なハイライトをご報告します。
フォーラムでは、アフリカの患者が直面する過酷な現状が共有されました。アフリカでは100万人あたりの皮膚科医が1人未満という地域も少なくなく、専門医の圧倒的な不足により、適切な診断にたどり着くまでに何年もかかるケースが珍しくありません。病院へのアクセスの難しさや高額な治療費から、多くの人が地域の伝統医療(ハーブなど)に頼らざるを得ず、結果的に症状を悪化させてしまう事例も報告されました。
さらに深刻なのが、「誤解と偏見(スティグマ)」の問題です。乾癬の皮膚症状が「伝染病」「呪い」「HIVの症状」と誤解され、地域・学校・職場から孤立してしまう患者が多くいます。治療薬へのアクセス以前に、社会の無理解が患者の心を深く傷つけ、経済的困窮へと追い込んでいる現実がありました。
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こうした現状を打破し、アフリカ、そして世界の乾癬医療を前進させるための優先課題として、IFPAが掲げる「3つのR」が共有されました。
本フォーラムでは特に、乾癬が皮膚だけの病気ではなく、糖尿病や心血管疾患等と同様の、全身に影響を及ぼす「非感染性疾患(NCDs: Non-Communicable Diseases)」であることが強調されました。世界的に推進されるNCDs政策に乾癬を統合し、併存疾患を含めた包括的なケアを実現すること、そして政策を動かす強力なエビデンスとなる「患者レジストリ(データ構築)」の重要性が、すべての参加者の間で強く確認されました。
*必須医薬品:WHOや各国政府が定める、国民の健康に不可欠で優先的に確保されるべき基本治療薬
2日目には若手患者の声にフォーカスしたセッションが行われました。小児・若年期に発症した患者たちが、自身の治療方針の決定に参加できなかった苦悩や、SNSを通じたピアサポートが孤立を防ぐ力になっていることを語りました。若者を「未来のメンバー」としてではなく、「今日のパートナー」として組織・政策決定の初期段階から巻き込む「意義のある参画(Meaningful Involvement)」の必要性が、世界共通の課題として共有されました。
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最終日の地域別ミーティングでは、マレーシアの議会への働きかけや、バングラデシュの医療過疎地におけるサテライトクリニックの開設など、各国の取り組みが共有されました。また、アジア地域におけるデータ不足を解消するため、日本を含む14カ国を対象とした包括的な実態調査(患者・医療者・政策立案者が対象)を始動することが発表されました。日本はパイロット国の一つに選ばれており、アジアの乾癬医療を前進させる重要な役割を担います。
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フォーラムの総括では、長年のアドボカシー活動の成果として、IFPAとWHO財団が3年間の提携を締結したこと、また2025年に結成されたアフリカの連合組織「PsorAfrica」を公的に認められた団体として登録することが合意されました。閉会式では、IFPA会長のIngvar氏から力強いメッセージが発信されました。
「健康への権利は、言葉だけで終わらせず、現実のものにしなければならない。」
"The right to health must be real, not theoretical."
「このフォーラムは終着点ではなく、新たなマイルストーンだ。」
"Let this not be an end point, but a milestone."
医療制度や環境に違いはあっても、「乾癬があっても安心して暮らしたい」という患者の願いは万国共通です。世界中の患者の熱意と絆、そして本フォーラムで得られた新たな知見を、日本での活動に繋げていきたいと思います。
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